貸事務所と貸店舗の違い
ビジネス用の賃貸物件には、貸事務所と貸店舗のふたつのタイプが存在します。どちらも仕事で使うのですから単なる貸主の呼び方の違いではないかと思われるかもしれませんが、実はそこには明確な差がありますのでこれから賃貸物件を借りるという方は注意が必要です。まず貸事務所ですが、こちらは事業を行うための事務作業全般を行うスペースを意味しています。
その中には、倉庫の機能や簡易的な加工作業場といった使い方も含まれる場合はありますが、実は販売行為は該当しておらず、つまり基本的には物販をしない事が前提となっているのです。貸店舗の場合にはその逆で物販やサービスの提供が主で、事務所機能は付属していてもバックヤード的な扱いですので、基本的には開店させて接客をしなくてはいけません。このふたつの呼び方にはこのような違いがありますので、基本的に物販やサービスの提供はしないのであれば、貸事務所に絞って物件を探せばよいのです。
名古屋栄にある昭和レトロな有名貸事務所ビル
たくさんの貸事務所と劇場で成り立っているレトロなビルといえば、名古屋栄にある「中日ビル」の右に出るものはありません。外観もそうですが、中も昭和30年代レトロの雰囲気が漂っています。いつも大きな公演が目白押しのため、あまり長い工事期間を取って新築に建替えるのが難しいのと、開発が進むJR名古屋駅前とは街の景観に一線を画す意図があります。その証拠に、栄エリアにはノッポなビルがありません。
唯一ノッポな建造物といえば、名古屋のテレビ塔くらいです。一方のJR名古屋駅前は、10年前にトヨタの超高層ビル（俗称：レクサスビル）が建設されてから一気に高層ビルが建ち並ぶ大都会へと都市開発が進められました。中日ビルで貸事務所を借りるときは、絶対に角部屋を選ぶべきです。高層ビルがない分、栄エリアを一望できます。名古屋テレビ塔が見える側であれば、最高の眺めになるでしょう。ただし、このビルの構造をみてもらうとお分かりのように、角部屋の構造は特殊で角張ったカーブになっています。しかも狭い。短期間の仕事で借りた場合は、せいぜい上司1人に部下1人、あとアルバイトの女性1人くらいがちょうどいい人数です。ただし、上司との人間関係が上手く行かなくなった場合は、その狭さ故に地獄と化す空間になるでしょう。